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<title>「弁理」屋むだばなし</title>
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<description>乱読日記／弁理士試験対策指南／飲酒記録／その他</description>
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<dc:date>2019-07-15T18:58:42+09:00</dc:date>


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<item rdf:about="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2019/07/post-353fb8.html">
<title>【弁理士の日企画 2019】知財業界での初体験</title>
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<description>都内の小中学校は間もなく夏休みに入ろうというのに、すっきりとした天気にはなってい...</description>
<content:encoded><![CDATA[<p>都内の小中学校は間もなく夏休みに入ろうというのに、すっきりとした天気にはなっていないから、いつまでも水無月のような気がしていたが、既に七月に入って半月が経過している。つまり、「弁理士の日」から半月も経過しているじゃないか！</p>
<p> </p>
<p>▽ 毎年、なんとなく参加している「弁理士の日企画」のネタだが、今回は「知財業界での初体験」だという。</p>
<p>　業界？　業界かあ。</p>]]><![CDATA[<p>■ ネタを誤解していて、知財の初体験だと思っていたので、予め想定していた話が書けなくなってしまった。</p>
<p>　「業界」に限定されると、たぶん仕事として関係するようになって以降の話だろうから、そうするとかれこれ２５年ほど前の話になり、</p>
<blockquote>
<p>「そんな昔のことは覚えちゃいない」</p>
</blockquote>
<p>と言いたくなるところだが、記憶をたぐればたぶん、鮮烈な初体験はあったはずで…。</p>
<p> </p>
<p>■ まあ、初体験かどうか、いまイチ自信はないが、分担して翻訳をした経験はあのときが初めてだったのではなかろうか。</p>
<p>　まだＰＣＴ（特許協力条約）出願の国内移行期限に翻訳文の提出が必須だったころの話である。</p>
<p>　その日、某国の某大手企業では困ったことが起きていた（たぶん）。</p>
<p>　優先日から２９月と２８日ほど経過したその日、その国際出願の日本国移行が完了していない（担当する日本の事務所すら見つかっていない）状況だったのである（たぶん）。</p>
<p>　担当者は、心当たりに片っ端からＦＡＸを送ったが、そんな短期間に手続はできないという回答ばかりであった（たぶん）。</p>
<p>　そんななか、（おそらく）一通だけ、日本円でＸＸ円（わりあい高額）のラッシュフィーを払えばやる、という事務所があった。これしかない。担当者の一縷の望みをかけた交渉がはじまる（何かちがう）。</p>
<p> </p>
<p>■ …というわけだったかどうか、そんなことは知らないけれども、とにかくその日、ふつーに出所した私は、自席に向かう途中で、副所長席に外国事務が集まって何やら相談しているのを見かけた。見て見ぬふり（どうせ面倒なことが起きているに違いないのだ）をしつつ通過しようとしたそのとき、</p>
<blockquote>
<p>「あっ。ちょうどいいところに！」</p>
</blockquote>
<p>…何が？　えっ？</p>
<p> </p>
<p>■ 全体で何ページあったのかは知らないが、割り当てられた数十ページの、ＰＣＴ国内移行用の英文和訳をいきなり振り渡されたのであった。期限は当日。</p>
<p>　翻訳室を抱えている事務所ではあったが、翻訳室をフル稼働させても間に合わないページの和訳を、私と、副所長（当時）を含む数人で担当することになったわけだ。ＰＣＴなので、どうしても問題であれば誤訳訂正という方法を採用するが、可能な限りちゃんと訳しましょう、という話になった（と、記憶している）。他のページを訳している人と適宜、訳語について連絡を取り合いつつ、なんとか翻訳を仕上げたのは、期限から４時間前くらいだったと思う。</p>
<p>　取りまとめを担当している副所長に原稿を託して事務所を後にしたときには、嵐の後のような達成感が…あったかなあ。そこは忘れちゃった！</p>
<p> </p>
<p>■ いや英文和訳なら初体験でも何でもないわけなのだけれども、ラッシュでやる、というのが初体験だったのだった。</p>
<p>　何が違うか。</p>
<p>　そりゃもう訳文を見直している暇はないわけだから、少なくとも訳抜けのないようにすること（この目的を確実に達成するため、ピリオド一個と句点一つとを何が何でも１：１にする、というやり方を通した。そうすると、段落ごとの句点の数とピリオドの数が一致していないところがあれば、訳抜けがあることが一目瞭然だからだ）くらいに目標を下げないといけない。落とすと面倒になる要件は必ず充足させるが、そうでない要件については致命的でない限り、ベストエフォートで済ませる、という割り切りが大事になってくる。この点が、いつもの仕事と違うといえば違うわけだ。</p>
<p>　だからまあ、敢えて業界の洗礼、的な話にするとすれば、法律の要件を弁えているという点をどう使うかという話になり、例えば必須的・優先的要件と、ベストエフォートで充足させるべき要件と…というように区別して、業務の報酬や期限など、種々の考慮事項のバランスで、割り切るところは割り切り、そうでないところにはちゃんと拘りなさいというメリハリの話になるんでしょうかね。</p>]]></content:encoded>



<dc:creator>ntakei</dc:creator>
<dc:date>2019-07-15T18:58:42+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2018/09/post-3f23.html">
<title>機会のはなし</title>
<link>http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2018/09/post-3f23.html</link>
<description>イギリスのコメディグループ、モンティ・パイソンには、「ライフ・オブ・ブライアン」...</description>
<content:encoded><![CDATA[<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 12px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">イギリスのコメディグループ、モンティ・パイソンには、「ライフ・オブ・ブライアン」という、問題作がある。まあ、その内容はともかくとして、この映画の最後で歌われる曲がなかなかの名曲である。タイトルを、</p><blockquote style="margin: 0px 0px 0px 40px; border: none; padding: 0px;"><p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 12px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">Always look on the bright side of life</p></blockquote><p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 12px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">という。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 12px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"></p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 12px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">▼ 要するに、いつも物事の明るい面を見よう、というわけである。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 12px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"></p>

<p><a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B003JDVGT4/ref=as_li_ss_sm_am_asin_tl?ie=UTF8&amp;camp=1207&amp;creative=13007&amp;creativeASIN=B003JDVGT4&amp;linkCode=shr&amp;tag=benriyamudaba-22&amp;qid=1535735798&amp;sr=8-2&amp;keywords=life+of+brian"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61rN3LMV-LL._SL160_.jpg" />モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアン [Blu-ray]</a></p>

<p></p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 12px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"></p>]]><![CDATA[<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal;"><span style="font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"><strong>■ 特許出願をして</strong>、審査を請求すると、まあ十中八九は「拒絶理由」という通知を受けることになる。このままでは特許にできません、という意味の通知である。</span></p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　これはこれで</p><blockquote style="margin: 0px 0px 0px 40px; border: none; padding: 0px;"><p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">実に不愉快</p></blockquote><p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">と思われるわけであるが（そりゃそうだ。それなりのお金を出して出願してるのに、ダメ出しされてるわけだから）、明るい面がないわけでもない。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">■ というのも、拒絶理由の通知がないまま、特許査定がされてしまうと、内容を補充訂正（略して補正という）する機会が得られない（実際には分割出願という手がないではないが、その場合、新規出願のようなコストがかかる―少なくとも特許庁の費用については---）。拒絶理由通知があれば、内容を見直して補正する機会が得られるというわけだ。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">■ この拒絶理由通知は、何回も出されるというものでもなくて、「最初の」拒絶理由通知が来たあとに補正すると、補正のために必要になった次の拒絶理由通知が「最後の拒絶理由通知」というものになる。「最後の」と言っても、本当に最後なのではなく（ややこしい話だが）、例えば最初に通知しておくべきだったのに うっかりしてた、とかいう場合には、もう一度「最初の」拒絶理由通知が出されたりする。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　詳しくは、審査基準を参照。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"><strong>■ ちょっと前</strong>まで、この「最後の拒絶理由」は、比較的柔軟に運用されていたように思う。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　例えば、請求項１は特許できるが請求項２は特許できない、という場合、請求項２についての拒絶理由通知とともに、「請求項１には拒絶の理由がない」という明示がされている（最近は）。このとき、ふつうの対応としては請求項２について補正を行って請求項２も特許できるものになったはずだと反論するわけである。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　ここで、請求項２は補正されてもやっぱり特許できないな、と審査官が判断したとき、<span style="color: #ff3300;">いままでは最後の拒絶理由が通知されて</span>、「請求項２はやっぱり特許できない」という話になっていた。つまり、<span style="color: #ff3300;">もう一度補正の機会が貰える</span>というわけで、そこで請求項２をあきらめる補正をするならば（請求項２を削除するならば）請求項１だけで特許査定がされていたわけである。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"><strong>■ ところが</strong>、ここ数月の運用では、どうも<span style="color: #ff3300;">こういう場合には拒絶査定をしてしまう</span>、という形になってきているように思われる。この場合、請求項１は特許できるという状態で拒絶査定されてしまうので、補正の機会がない。請求項１を救うために請求項２を削除する補正を行うには、その補正の機会を得るために審判請求をしなければならない。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　しかし審判の請求にはコストがかかるのである。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"><strong>■ どういう</strong>ことで、最後の拒絶理由をうまく使う運用をやめてしまったのか（あるいはそういう運用をしているのは一部の審査部だけかも知れないけれども）。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　査定までの期間を短くしたいのだ、権利が欲しいなら審判請求くらいするだろう、などと思っているんだとすると、それは間違いで、審判の請求というのはそれなりにハードルが高いものなのである。なにより出願人に徒に負担をかけることになる。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　ただでさえ、特許出願に対する意識はどんどん低下しているというのに、拍車をかけるようなことをしているわけで、私としては到底納得いかない。法律を改正してでも、一部請求項に拒絶理由がないという場合には、それを出願人ができるだけコストをかけずに権利化できるようにする制度に変えたほうがいいのではないだろうか。<span style="color: #ff3300;">例えば特許可能な請求項だけ先に分割して登録するオプションを作るとか</span>。そのくらいの制度は、現状から考えればあってもいい、と思うのだが。どうであろう。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal;">&nbsp;</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>]]></content:encoded>


<dc:subject>ライトな話題</dc:subject>

<dc:creator>ntakei</dc:creator>
<dc:date>2018-09-01T02:18:26+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2018/08/post-3539.html">
<title>乱読日記［１８６］</title>
<link>http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2018/08/post-3539.html</link>
<description>本屋に行って本を買うより、電子書籍サイトから電子書籍を買うことが増えた今日この頃...</description>
<content:encoded><![CDATA[<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">本屋に行って本を買うより、電子書籍サイトから電子書籍を買うことが増えた今日この頃ですが、先日、使っているサイトから、「もうすぐコインの使用期限が切れちゃうよ」という案内が。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">大した額ではなかったのですが、こういう案内が来ると、使ってやりたくなるのが心理というもので、</p><blockquote style="margin: 0px 0px 0px 40px; border: none; padding: 0px;"><p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"> むっ。このやり方を弁理士の業務にも使えないものか…！</p></blockquote>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">などと下らないことを思いつつ、いつか読んでみようかと思っていた本をポチった次第です。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">▽ （記事内容にネタバレが含まれますので、未読の方はご注意のほど）</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 12px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"></p>
<iframe marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" frameborder="0" src="//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&amp;bc1=000000&amp;IS2=1&amp;bg1=FFFFFF&amp;fc1=000000&amp;lc1=0000FF&amp;t=benriyamudaba-22&amp;o=9&amp;p=8&amp;l=as4&amp;m=amazon&amp;f=ifr&amp;ref=as_ss_li_til&amp;asins=4043878028&amp;linkId=3b093dc716bdab850a9016fc988aa253" style="width: 120px; height: 240px;"> </iframe>
]]><![CDATA[<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"><strong>■ いまさらかよ</strong>、という声もありそうですが、</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>
<blockquote style="margin: 0px 0px 0px 40px; border: none; padding: 0px;"><p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">いまさらです。</p></blockquote>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">…だって、何となく機会を逸してきたのだもの。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"><strong>■ タイトル</strong>からして、あるいは書籍の説明からして、こういう類いの小説、と考えていたものとは若干異なっていました。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　語り口は軽妙で、いかにも現代風の小説。これは思った通り。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　主に、後輩女子に片思いの恋を募らせる学生の視点から、京都を舞台にした物語が語られる、という、これも事前情報の通り。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　京都の町並みには詳しくありませんが、こうして書かれているのを読むと、まるでその場にいるかのように感じられるから、小説は不思議です。あ。いや。思っていたのと異なっていたところの話か。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"><strong>■ 思っていたのと違ったのは</strong>、その内容が軽く（堂々？）ファンタジー小説の様相であったことでした。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　要するに男性視点の恋愛小説だと思っていたのが裏切られました。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　「天狗」の男性やら、物語全体の背景にいる不可思議な老人やらの行動の数々は、果たしてこの物語の要素として果たして必要なものなのかと思ったのは最初のうち。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　こうしたファンタジー的な要素がふつうに物語に溶け込んでいて、違和感もない、ふしぎな小説でありました。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"><strong>■ ストーリー全体</strong>は、一つの終結点に向けてちゃんと進行しており、結末のあり方も私としては好みのものではありましたが、この作者氏は、こういう小説が多いんでしょうか。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　まあ機会があれば、もう一冊、手を伸ばすかも知れません。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;; min-height: 18px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;"><strong>■ ところで</strong>気がつくと、コインで決済したつもりが、全額クレジットで決済されてしまっていました。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Sans&quot;;">　システムとして問題ないのかこれ（と、自分の間抜けぶりを棚に上げて文句を言ってみる）。</p>

<div></div>]]></content:encoded>


<dc:subject>書籍・雑誌</dc:subject>

<dc:creator>ntakei</dc:creator>
<dc:date>2018-08-18T05:31:44+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2018/08/post-d202.html">
<title>夏の時間の ものがたり</title>
<link>http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2018/08/post-d202.html</link>
<description>　小学校にエアコンを導入するかどうかでモメる、というのは私が子供のころは考えられ...</description>
<content:encoded><![CDATA[<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　小学校にエアコンを導入するかどうかでモメる、というのは私が子供のころは考えられなかった話だ。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　それはエアコンの価格や導入工事の難しさ、みたいなものもさることながら、夏場がこんなに暑かった記憶がないからだ。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;; min-height: 21px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">▽ もちろん夏は昔から暑いものだったんだけど、高々３０度をすこし超えるくらいが一般的で、現代のように、日常的に体温ほどの気温になったことは記憶にない。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　普段それなりに体調管理に気を使っているつもりの私ではあるが、さすがに先月末にはちょっとばかり熱中症気味に陥ってしまった。</p>]]><![CDATA[<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;"><strong>■ そんな</strong>暑さの東京で、オリンピックを夏場にやろうというのだから、何らか対策が必要だというのは間違いはないだろう。場所によっては屋外エアコンなるものも登場していると聞くが、結局は一般的なエアコンの廃熱場所と方法とに工夫することで作られているらしい。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　それはそれでいいんだけど、冷却方法自体は、従来知られている方法を超える方法が見つけられていないのだなあと改めて思う。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　それは、それとして。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　さらに別の対策として</p><blockquote style="margin: 0px 0px 0px 40px; border: none; padding: 0px;"><p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;"> 「サマータイム」の導入</p></blockquote><p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;"> が検討されているらしい。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">&nbsp;</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;"><strong>■ サマータイム。</strong></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　要するに夏の間は時刻を一定の時間だけ繰り上げて、例えば実際の８時を９時だとして生活しましょう、という話である。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　話としては実に単純なのだが、混乱することは目に見えていて、例えば約束の時間を「１０時」とした場合、これが夏時間で「１０時」（つまり実際は９時※）なのか、実際の１０時で、夏時間で言えば１１時※なのかを一々確認しなければあぶない。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;"><span style="font-size: 0.6em;">※ ここでは夏時間として「１時間繰り上げる」場合を例としている。</span></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;"></p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　デートの約束くらいの話であれば、一回くらい喧嘩の材料ができるだけかも知れないが、クリティカルな例、例えば手術の時間とかだと問題が生じる。そもそも我々は夏時間の扱いに慣れていないのである。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;; min-height: 21px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;"><strong>■ さらに</strong>法律の例でまずいことが起きるのでは、というブログ記事があった（https://srad.jp/~yasuoka/journal/623028/）。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　今回の施策での話と思われるが、夏時間開始時には時間を「２時間進めて」開始。終了時には時間を「２時間もどして」終了とする、というのである。具体的な例でいえば、</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　夏時間開始日の午前２時に、その時刻を「午前４時とする」というわけである。<span style="color: #ff3300;">この日、午前２時から午前４時までの時間は消失</span>する。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　そして終了時。夏時間終了日の午前４時になると、その時刻を「午前２時とする」ということになる。<span style="color: #ff3300;">この日には、午前２時から午前４時までが二回存在する</span>、ということになる。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;; min-height: 21px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;"><strong>■ 件の記事</strong>の著者は、戸籍法や刑訴などの条文を引いて、例えば死亡時刻がたまたま夏時間終了時の午前３時だったら、それは最初の（夏時間終了前の）午前３時なのか、二回目の（夏時間終了後の）午前３時なのかわからないではないか、というのである（あるいは期間計算においても問題が生じると指摘されている）。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　仮に、夏時間がこの記事のように実施される場合には、一応、手当てとなる附則条項が設けられるのであろうが、今回は範囲が広い。対応は相当難しくなるであろう。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;; min-height: 21px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;"><strong>■ それで</strong>ふと思ったのが、特許の拒絶査定審判請求における「同時」の話である。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　夏時間終了日に審判を請求するとして（午前３時とかに請求手続をするもんかという話は置いておく）、</p><blockquote style="margin: 0px 0px 0px 40px; border: none; padding: 0px;"><p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　最初の（夏時間終了前の）午前３時０分０秒に審判請求書を提出する。</p>

<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　そして二回目の（夏時間終了後の）午前３時０分０秒に明細書の手続補正をする。</p></blockquote><p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　この場合、当日の午前３時０分０秒という「同時」に手続が行われているのだから、<span style="color: #ff3300;">ちゃんと同時に手続した、と主張できるのか</span>、どうか。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　（やれるもんなら）やってみろ、という（無責任な）声が聞こえてきそうだが、もちろんこいつは単なる冗談ではある。しかしながら、ときにはこのくらい「時刻」について考えてみるのも悪くはないと思うのだ。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; font-size: 14px; line-height: normal; font-family: &quot;Hiragino Mincho ProN&quot;;">　たぶん、今回のサマータイムの話にいいことがあるとすれば、こんな「考える機会」が与えられたくらいのものだろうから。</p>]]></content:encoded>


<dc:subject>ライトな話題</dc:subject>

<dc:creator>ntakei</dc:creator>
<dc:date>2018-08-10T06:07:20+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2018/08/post-5df3.html">
<title>あい のはなし</title>
<link>http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2018/08/post-5df3.html</link>
<description>そろそろ「酷暑」の上をいく単語を考えたほうがいいと思えてくる今年の夏ですが、
カ...</description>
<content:encoded><![CDATA[<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">そろそろ「酷暑」の上をいく単語を考えたほうがいいと思えてくる今年の夏ですが、</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">カレンダーが一枚めくられて、既に８月。今年も残り５ヶ月となってしまいました。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69); min-height: 17px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">▽ しかし、それにしても暑い。</p>

<div></div>]]><![CDATA[<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);"><strong>■ 弁</strong>理士の日（７月１日）に何か書く、というお題を毎年なんとなく拝見しつつ、</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">いつもいつも多忙だなどと言い訳をして逃げてしまっていたのですが、これには</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">事情もあったのであります。</p>
<blockquote style="margin: 0px 0px 0px 40px; border: none; padding: 0px;"><p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">…言いませんが。</p></blockquote>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69); min-height: 17px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);"><strong>■ 今年</strong>は初っぱなから、弁理士の仕事は、やがてＡＩによって９割以上は奪われる</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">などというニュース（？）が飛び交い、日本弁理士会は、どういうわけだか</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">そういう技術の発展を喜ぶどころか、「いや不可能だ！」などと反論していたわけ</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">です。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">　その反論論旨はともかくとして、ＡＩが大半の仕事をしてくれるなら、それを</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">ありがたく使わせて頂いて、残り数パーセントの業務を研ぎ澄ます、ということを</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">すればいいのではないかと私なんかは思うのですが。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69); min-height: 17px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);"><strong>■ 現在</strong>ＡＩと言ってマスコミを賑わせているものは、たいがいは、いわゆる</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">ディープラーニングというやつで、ある入力データＸに対して「正解」の</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">出力データＹが出るように、極端に言えば関数Ｙ＝ｆ［Ｘ］のｆの形を学習</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">させるようなものだと私は認識しています。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">　関数の「モト」に非線形ネットワークを使い、この非線形ネットワークに対し、</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">大量のデータを使って、入力と出力との関係の調整を繰り返していく。そうすると、</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">よさそうな関数ｆが得られる…という話です。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69); min-height: 17px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);"><strong>■ そうとすると</strong>、例えば「特許の出願明細書を書かせる」という業務を、現在の</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">ＡＩにさせるためには、入力をどのように定義し、正解をどういうものとするかと</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">決めなければいけません。こういうのが結構タフな作業なのです。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">　また、そもそも入力に対する正解とは何か、が難しいところです。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69); min-height: 17px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);"><strong>■ そういう意味</strong>では、現在のＡＩ向きのところとしては、まずは先行技術との</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">関係評価くらいのところから研究をするのがよさそうですが、それは弁理士の</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">業務というより、特許庁の審査業務になってしまいます（調査鑑定の一助に使う</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">というのはありかもですけど）。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69); min-height: 17px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);"><strong>■ などと</strong>いうことを考えつつ、私も数年前からいろいろ独自に研究をして</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">きましたが、実際にはＡＩを業務の一助に使うことすら、比較的難しいもので、</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">ああこれ、使えるかなと思っても、使っているうちに学習が偏っている（学習中に入力</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">したものには正解を出すが、知らない入力に対する出力がよろしくない、</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">つまり過学習している）ことが判明することも多く、まだまだ研究が必要なのだと</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">思わされます。</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69); min-height: 17px;"></p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);"><strong>■ ついては</strong>、業務の置き換えなんて無理だ などと反論してないで、業務の</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">一部でもＡＩ化を進められるかを皆で積極的に研究して知見を蓄えたらどうなんだろう、</p>
<p style="margin: 0px; font-stretch: normal; line-height: normal; font-family: &quot;.Hiragino Kaku Gothic Interface&quot;; color: rgb(69, 69, 69);">と、この灼熱の夜間に自分のプログラムの改良をしつつ、思うのでありました。</p>

<div></div>]]></content:encoded>


<dc:subject>ライトな話題</dc:subject>

<dc:creator>ntakei</dc:creator>
<dc:date>2018-08-02T05:02:40+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2017/04/post-8a50.html">
<title>第４のはなし（２）</title>
<link>http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2017/04/post-8a50.html</link>
<description>ちかごろはハイボール愛好者が増えたのか、居酒屋どころかファミリーレストランにまで...</description>
<content:encoded><![CDATA[<p>ちかごろはハイボール愛好者が増えたのか、居酒屋どころかファミリーレストランにまで「ハイボール」メニューがあって驚くことがある。蒸留酒ならではの飲み口で、ビールなんかより却ってすっきりした感じがあっていいのかも知れない。もっとも、多くの店では分量を、意図的にかそうでなくかは知らないが、間違っているのか、どうにも薄すぎる「ハイボール」になっている。</p>

<p>▽ むかし連れて行かれた、おねーちゃんのいる場末（？）のバーの焼酎ほどではないとは思うんだけれども、家で作ればもうちょっと飲みでがあるものが飲めるわけで、ちょっとばかり納得がいかない。<br />　さて、人工知能における「蒸留」の話のつづきから。</p>]]><![CDATA[<p><strong>■ 近年の機械学習ブーム（？）</strong>は、ディープラーニングの方法の改善（たぶん特に畳み込みの処理）で一定の成果が見いだされたことに発端がある。<br />　機械学習は乱暴にいえば要するに、高校数学で習った行列演算みたいなものだ。<br />　ベクトルに対して行列をかけると（次元を合わせる必要はあるが）、別のベクトルがでてくることを覚えておられるだろうか。一次変換とか、（もうちょっと進んで）アフィン変換とか言われるこの変換において、行列の要素を変数（ｘやｙ…）にしておいて、与えられた入力ベクトルに対して出力ベクトルが希望したものになるようにｘやｙを「調整して」やる。<br />　この調整をいくつもの入力ベクトルに対する希望出力で行ってやると、いつの間にか、いままで入力したことのない入力ベクトルに対しても、対応する出力が希望するものに近くなっている、というのを期待するのが、要するに「機械学習」というものだ（実は出力の段階で、もうちょっとだけ処理があるので、このアナロジーは正確ではない）。</p>

<p><strong>■ この行列演算</strong>「っぽいもの」を１回だけでなく、何度もやってやる。入力ベクトルに３つや４つ、あるいはそれ以上の行列を使って出力ベクトルを得るようにしておき、与えられたサンプルの入力に対して、希望する出力の情報が出るように、各段階の行列の要素などのパラメータを「調整」する。<br />　このように多数の段階を経ることで学習が「深く（ディープに）」なるので、ディープラーニング、というわけである。いささか乱暴な説明ではあるが、おおまかなイメージはそんな感じのものである。</p>

<p><strong>■ 話が初っぱなから</strong>それたが、<span style="color: #ff3300;">「蒸留」</span>である。<br />　ディープラーニングの学習モデルが本当に必要なのか、と検証した人がいる（G. Urban et.al, “Do Deep Convolutional Nets Really Need to be Deep (Or Even Convolutional) ?”，https://arxiv.org/pdf/1603.05691v2.pdf）。結論部では、単層のネットワークでは十分な成果が得られなかったとしつつ、</p><blockquote><p>We do, however, see evidence that model compression allows accurate models to be trained on CIFAR-10 that are shallower and have fewer convolutional layers than the deep convolutional architectures needed to learn high-accuracy models from the original 1-hot hard-target training data. <br />（著者らは、しかしながら、モデル圧縮により、もともとの１ホットハードターゲット学習データから、高精度なモデルが学習するために必要な、ディープな畳み込みアーキテクチャのネットワークよりも浅く（shallower）、より少ない畳み込みレイヤーCIFER-10上で十分精度あるモデルが学習可能である証左を見いだした。）</p></blockquote><p>としている。<br />　何をしたかというと、</p><blockquote><p>（１）ある学習済みモデルＸが与えられたときに、その学習済みモデルＸにサンプルのベクトルｖ1，ｖ2，…を入力して、それぞれに対する出力ｗ1，ｗ2…を得る。<br />（２）比較的「浅い」ネットワークのモデルＹに、同じサンプルのベクトルｖ1，ｖ2，…を入力し、その出力が、学習済みモデルＸと同じになるように、モデルＹを調整する、</p></blockquote><p>ということをしたのである。<span style="color: #ff3300;">学習済みモデルＸをそのまま「教師」として使って、モデルＹを学習させる</span>と、モデルＹが学習済みモデルＸほど複雑な構成でなくても（行列演算的なアレ、の回数が少なくても）、ある程度の精度のモデルになり得る、というわけである。この操作を「蒸留」と読んでいる。</p>

<p><strong>■ 学習時の</strong>モデルＸよりも、ぐっと簡潔なモデルＹで、もとのモデルＸ同等の機能を得られるようにする、という話だから、計算資源が乏しい環境（例えばスマートフォンみたいなもの）でも複雑なモデルＸと同等の機能を実装できるかも知れない。蒸留はこんなところに技術的な意義がある。</p>

<p><strong>■ で、もう一段階話を戻す</strong>と、つまり、例えば特許権に係る生産方法で生産された学習済みモデルＸがあるとして、それが「蒸留」がされてしまうと、もはやネットワークの構成から、パラメータからすべてが違う（から特許権侵害の事実がわかりにくい）が、学習済みモデルＸと同じ結果を出せる、実質的な複製品（モデルＹ）が得られるというわけで、やっぱり権利が画餅におわる可能性が否定できない。</p>

<p>　要するに、</p>

<ul><li>そもそも学習されたモデル同士を比較しても、同じ生産過程であったかが明確にならない。</li>

<li>蒸留されると構成自体が変わってしまうので、やっぱり特許権に係る生産方法が使われているかが分からない。</li></ul>

<p>という話である。デッドコピーならともかく、というのならば、著作権的なアプローチで十分なわけで、態々パテントアプローチを取るコストをかけるほどの意味があるのか、という話になってしまう。</p>

<p>（長くなってきたので、またまた「つづく」）</p>]]></content:encoded>


<dc:subject>ライトな話題</dc:subject>

<dc:creator>ntakei</dc:creator>
<dc:date>2017-04-04T07:24:41+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2017/04/post-e3be.html">
<title>第４のはなし（１）</title>
<link>http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2017/04/post-e3be.html</link>
<description>ふだんあまりテレビは見ないのだけど、たまたま目にした番組で、とある現場で発せられ...</description>
<content:encoded><![CDATA[<p>ふだんあまりテレビは見ないのだけど、たまたま目にした番組で、とある現場で発せられた発言を分析して、その現場の指揮系統の状況だとか、その現場にいた人の疲労度とかを推定してみたらしいことを言っていた。</p>

<p>▽ 具体的にどうやって分析したかも紹介され、分析をした企業の担当者は、いわゆる人工知能の開発チームの人らしかった。もっとも、人工知能を使用して分析した、とは言っていなかった、ような、気が、する…。</p>]]><![CDATA[<p><strong>■ 第４次産業革命</strong>というのだそうである。<br />　第１次が蒸気機関、第２次が電力の利用、第３次がコンピュータやネットワーク、そして第４次がＩｏＴによる大規模データ収集（ビッグデータ、などというようだが）や、それを利用した機械処理（学習等）をいうようだ。なんだか第２次と第３次との間の開きに比べると、第３次と第４次の間の開きは分かりにくいような気がするが、それはここでは措く。</p>

<p><strong>■ とにかく、</strong>第４次産業革命では、いままでとは違うタイプの「情報財産」が出現しそうなので、何か経済施策的に行っておくことはないか、という意識から（だと思うが）、知的財産戦略本部の委員会の一つ「新たな情報財検討委員会」が定期的に開かれていた。そして、その報告書がつい先月、公開された（http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/kensho_hyoka_kikaku/2017/johozai/houkokusho.pdf）。</p>

<p><strong>■ 書かれている内容は多岐</strong>に亘るので、ここで全般的な説明をするとかいう気は毛頭ない。これと関連して個人的に興味が、というか、身近で話題になったことがらをちょっと取り上げてやろう、ということである。</p>

<p><strong>■ その興味</strong>というのは、機械学習された成果物、つまり<span style="color: #FF3300;">いわゆる「学習済みモデル」について特許権が成立する余地があるのか</span>、という話である。</p>

<p>　この点について先の報告書では、</p><blockquote><p>「機械学習の方法については、現行知財制度上、特許法の要件を満たせば、『方法の発明』等として、…（中略）…保護される。」</p></blockquote><p>と記載されている。そして、『方法の発明』等に対する注釈として、</p><blockquote><p>学習済みモデルを生産する方法が「生産方法の発明」として保護される余地があるとの指摘もある。</p></blockquote><p>と書かれている（報告書３０ページ）。</p>

<p><strong>■ もちろん</strong>、機械学習の方法自体が新しければ、その方法が特許権で保護されることは現状通りなのだけれど、それを「生産方法の発明」として記載しておいても、生産方法さえ新しければ特許権を付与するというのであれば、それによって生産された物（要するに学習済みモデルそのもの）の譲渡等の行為まで差止可能となる点で注目していい。</p>

<p>　しかしながら、生産方法の発明として記載した場合、生産方法が要件となるわけで、被疑侵害者が現れたとして、その被疑侵害者が、</p><blockquote><p>違う方法で同じものができただけだよ。</p></blockquote><p>という主張をしてきたら、どうしたものか。</p>

<p><strong>■ この危険</strong>（というべきかどうかはともかく）は、比較的具体的なものであって、まず第１に、学習方法が同じであっても、学習に用いるデータが異なれば学習済みモデルのパラメータは変化してしまうので、ネットワーク構造が同じであっても、同じ方法で生産されたかどうかなんてわかりようがない。<br />　これが化学分野であれば、残存不純物等の情報から生産方法が推定できる可能性がまだあるかも知れないが、データのパラメータに残存不純物に相当するもの（生産方法の痕跡）が残るというならともかく、そうでないと、せっかくの権利が画餅におわるかも知れない。</p>

<p><strong>■ 第２に</strong></p><blockquote><p>「蒸留」</p></blockquote><p>問題がある。（つづく）</p>]]></content:encoded>



<dc:creator>ntakei</dc:creator>
<dc:date>2017-04-03T04:50:33+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2016/04/post-aed4.html">
<title>「私（マイ）」ばなし</title>
<link>http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2016/04/post-aed4.html</link>
<description>４月である（もう４週目に入ってるけど）。
某研究所の副所長も無事（？）退任し、ヒ...</description>
<content:encoded><![CDATA[<p>４月である（もう４週目に入ってるけど）。
某研究所の副所長も無事（？）退任し、ヒラに戻ったので、そろそろ blog も再開できる気がする（ああいう役がついてると、なかなかいろいろ書けないのである）。と、思いつつ、すでに４週目なんだけど。

</p>

<p>▽ ４月からは特許出願の費用もわずかばかり安くなったりと、いろいろなところですこしずつ変化がある。</p>]]><![CDATA[<p><strong>■ マイナンバー制度</strong>は、実は４月より前にすでに始っているので、そういう「変化」とは違う。<br />　違うけれども、そろそろ話題になり始めてもいいような気がするのに、誰からも声が出てこないから、ちょっと書いてみようと思う。<br />　ただし私、税務は専門ではなく（当然）、税理士任せにしているところがあるので（あまりよくないことだが）、以下の話は私の理解に基づくもので、<span style="color: #FF3300;">誤りがある可能性があることは、念のために、予め申し上げておく</span>。</p>

<p><strong>■ 特許事務所</strong>を経営する弁理士は、個人事業主ということになる。もちろん、特許業務法人の社員は、法人の社員だから個人事業主ではない。あまり知られていないかもしれないが、<span style="color: #FF3300;">弁理士などの個人事業主に対して支払われる費用は、支払う側に、予め源泉税という形で１割（ないし、額によっては一部２割）だけ預っておいてもらう</span>。具体的に支払う側からみると、弁理士に１万円の報酬を支払う場合、源泉税１０％を除く９千円を支払うことになる。そして残り千円は手元においておいて、後で（弁理士の代わりに）納税するのである。<br /><strong><br />■ マイナンバー制度</strong>がはじまると、源泉税は、どのマイナンバーの弁理士にいくら支払ったときの源泉税、という形で記録される。例えば弁理士Ａ（マイナンバー：ｘｘｘｘ）、弁理士Ｂ（マイナンバー：ｙｙｙｙ）に仕事を依頼している場合に、弁理士Ａには年間１００万円支払い、弁理士Ｂには年間５０万円支払った、というときには、</p>

<ul><li>ｘｘｘｘ：源泉税１０万円</li>

<li>ｙｙｙｙ：源泉税５万円</li></ul>

<p>という形で記録しておく必要がでてくる、というわけだ。</p>

<p><strong>■ この記録は、</strong>例えば支払調書の作成に使われる。支払調書というのは、源泉税を預っている側で、源泉税のもとになった費用の支払先に対して発行する、支払の記録のようなものである。実は発行する義務はない。義務はないが、これが発行されると、弁理士等、支払を受けた側としては助かる。極端なはなし、帳簿がなかったとしても支払うべき税額がそれによって計算できるからだ。</p>

<p><strong>■ さて、マイナンバー</strong>に話を戻す。<br />　弁理士ひとりが事務所を経営している場合、話は簡単である。</p>

<p>　自分がした仕事に対する報酬が、自分のマイナンバーに対応する報酬そのものだからだ。</p>

<p>　問題なのは複数の場合、とくに合同事務所のケースである。<br />　複数の弁理士が合同で経営している事務所を、合同事務所、という。<br />　この合同事務所の場合、例えば弁理士二名のみの事務所で、他に従業員がいない場合を考える。この場合、個々の弁理士が、自分のした仕事の報酬をそのまま自分で受けていれば、弁理士ひとりの事務所と概ね同じで、各人がした仕事に対する報酬が、各人のマイナンバーに対応する報酬となる。<br />　ただし、<span style="color: #FF3300;">請求書ごとにどのマイナンバーに関連するものかを明示</span>しないと、支払う側では、どのマイナンバーにいくらの報酬として記録してよいかが分らなくなる。いずれにしても支払う側としては、同じ事務所に依頼しているのに、担当弁理士が違うというだけで、記録の内容を変えなければならない。これだけでもすでに面倒ではある。<br /><strong><br />■ さらに問題</strong>がある。<br />　経営弁理士Ａ，Ｂ二名の事務所で、従業員たる弁理士Ｘ一名を雇用している場合。このとき、経営弁理士Ａ，Ｂが、従業員弁理士Ｘに対する報酬を、ａ：ｂの比で受けているとする。<br />　この場合、弁理士Ｘがした仕事に対する報酬Ｑについては、弁理士Ａの取り分ａ×Ｑ、弁理士Ｂの取り分ｂ×Ｑ（ただしａ＋ｂ＝１とする）となり、支払側では、この事情を把握して、弁理士Ａのマイナンバーに対しａ×Ｑ、Ｂのマイナンバーに対しｂ×Ｑを払ったと記録していかなければならない。これは相当面倒である。関係する人数が増大すれば、さらに面倒になっていく。<br />　つまり、従業員弁理士のいる合同事務所の場合、報酬分担等の内部的情報を支払元に開示しなければならず、また、支払元に対し、（極端なはなし）<span style="color: #FF3300;">請求書ごとに、どれだけの分の報酬がどの弁理士（マイナンバー）につきました、と明示しなければならない</span>ことになる。<br />　これは支払元にもそれなりのご迷惑をおかけする、ということになるわけではないか。</p>

<p><strong>■&nbsp; 税理士に聞いて</strong>みたところ、そこまで複雑にしなくても実はやり方がいろいろあります、という話ではあった。<br />　もっとも、基本的には、</p><blockquote><p>弁理士全体としての方針を、弁理士会のようなところで決定しているというのが普通かと…。</p></blockquote><p>という話であった。</p><blockquote><p>聞いていない！</p></blockquote><p><strong><br />■ そこで</strong>弁理士会に問い合せてみたところ（問い合せたのは昨年の話である）、</p><blockquote><p>「そんな問題があるんですか」</p></blockquote><p>というような返事だった。<br />　そしていまだに何らの話も聞えてこないところからすると、会全体としての方針が出してもらえるのかどうか、はなはだ不安な状況である。</p>

<p><strong>■ 「どうしますか？」</strong><br />　税理士に、弁理士会としての方針が現状はないと伝えたところ、彼は気楽な感じで聞いてきた。<br />　税理士だって同じ問題を抱えているでしょう、そちらはどうしてるんですか、と聞いてみたら、税理士は常に、自分の名前で仕事をするんだそうである。つまり、上記弁理士二名のみの事務所の場合とかわらない。私の仕事です。私のマイナンバーに関する報酬です、と言えば済む。<br />　なんだか弁護士会は方針があるようですが、と彼は伝聞として教えてくれたが、それがどのようなものかまでは把握していないようだった。</p>

<p><strong>■ 私</strong>個人としては、マイナンバー制度の導入が拙速すぎて、細かい取引実態に配慮されていないことに憤りを感じているのであるが、ただ憤っていても何も解決しないのである。どうしたもんだろうか。</p>]]></content:encoded>



<dc:creator>ntakei</dc:creator>
<dc:date>2016-04-18T23:39:07+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2015/11/post-55da.html">
<title>グローバルドシエのはなし</title>
<link>http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2015/11/post-55da.html</link>
<description>「いやあ法改正とかいろいろあるのに、お互いにとれる時間も少ないことですし、勉強会...</description>
<content:encoded><![CDATA[<blockquote><p>「いやあ法改正とかいろいろあるのに、お互いにとれる時間も少ないことですし、勉強会でもやりませんか一緒に」</p></blockquote><p>などと言われ、その勉強会は一度は確かに開催されるものの、二度目からはだんだんぐだぐだになって行く…。という経験が何度かあって、勉強会というものにはあまり信用を置いていないんだけれども、冒頭に書いたような、勉強会の動機じたいは合理的だと思っている。</p>

<p>▼ それで、ここのところ徐々に（海外では）ウェブサービスが始まっているグローバルドシエについて誰か説明してくれないものかと思っていたのだけど、僕のところには寡聞にして聞えてこないので、村八分にされているのかも知れないという不安を若干感じつつ、試したところを書いてみようかなあと。</p>]]><![CDATA[<p><strong>■ ドシエとは</strong>、出願・審査情報のことで、出願時テキスト（詳細な説明やクレイム、要約、特許願）、拒絶理由のテキスト、補正書・意見書のテキスト、図面などを含んだ文書のセットである。で、グローバルドシエ構想というのは、日本、米国、欧州、中国、韓国の各特許庁（グローバルといいつつ、いまのところこの五庁だけ）におけるドシエを共有しましょう、という構想を指す。<br />　近ごろ、このグローバルドシエで交換されている情報が、ウェブ経由で公開されることとなったわけだ。<br /><span style="font-size: 0.8em;">※なお、ここでは構想に係るタスクフォースに関係する問題については触れない。</span><br /><strong><br />■ この記事</strong>を書いている現在、日本以外の４庁がグローバルドシエに関するウェブサービスを展開している（なにやってんだ日本 orz）。欧州・中国・韓国の各国のシステムの利用法については特許庁のサイト（https://www.jpo.go.jp/torikumi/kokusai/kokusai2/godai_patent_user.htm）に詳しいので、ここでは概ねのところを省くが、いくつか注意点を。</p>

<p><strong>■ ヨーロッパ特許庁</strong>では、European Patent Register（以下、Registerと呼びます。詳しくない方は、ヨーロッパ特許庁版のj-platpatみたいなもの、とでもご理解ください）と、espacenet とでそれぞれサービスが行われているが、ここに注意点が一つ。</p><blockquote><p><strong>［注意点１-EP］</strong><br />　Register で閲覧できるドシエは、ファミリー内にEP出願がある包袋に限られる。</p></blockquote><p>　つまり、対応EP出願がなければ、日本の出願はRegisterでは閲覧できない。espacenetには、この制限が ない。この意味では、espacenet の方が使い勝手がよい。<br />　もっとも、espacenetを使うにしても注意点が一つ。日本の特許庁の記事にはちょっと誤り（？）があって、</p><blockquote><p><strong>［注意点２-EP］</strong><br />　出願番号における Espacenetの入力番号形式は、JP+[西暦４桁]+[番号7桁]</p></blockquote><p>のようだ。桁数の足りないところには「０」を、番号の前に埋める。つまり、特願2015-001234であれば、JP20150001234にする、ということ。公開公報のほうは６桁で正しい。</p>

<p><strong>■ 米国の</strong>グローバルドシエサイトは、ここにある。<br />http://globaldossier.uspto.gov/<br />このサイトは比較的使いやすいが、ときどき、情報へのアクセスに失敗することがある。たいていはリロード（refresh）してどうにかなるが、想定していたアクセス数よりも実際のアクセス数が多すぎるのかも知れない（これは憶測だけれども）。</p><blockquote><p><strong>［注意点３-US］</strong><br />　ファイルが取得できなかった場合、refreshすることで取得できる場合が多い。</p></blockquote><p><a href="http://ntakei.cocolog-nifty.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2015/11/30/20151130ct.png" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=1289,height=255,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img width="250" border="0" height="49" alt="20151130ct" title="20151130ct" src="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/images/2015/11/30/20151130ct.png" style="display: block; margin: auto;" /></a>
</p>

<p align="center"><span style="font-size: 0.8em;">△ 米国サイトでのドシエの表示画面（一部）</span></p>

<p>　なお、ダウンタイムも案外多い（全体のダウンタイムだけでなく、ある国でサーバメンテナンスが行われている間は、その国のデータへのアクセスができなくなる）ので、時間を気にして使う必要がありそうだ。</p>

<p><strong>■ で、その</strong>グローバルドシエで何が取得できるのか。</p>

<p>　実はグローバルドシエには、各テキストそのものだけでなく、それらの<span style="color: #ff3300;">機械翻訳文が入っている</span>（PDF化されている）。<span style="color: #ff3300;">例えば中国語の拒絶理由通知について、機械翻訳とはいえ、英文が入手できる</span>というわけで、これはなかなか強力な情報源と言えるのではなかろうか。なお、機械翻訳は、その場で（ユーザの要求時に）行われるっぽいので、よく言えばよりアップデートされたソフトを使った（改善された？）翻訳が手に入る可能性があるということであり、悪く言えば提供されるまでに多少待たされる仕様である、ということにもなっている。</p>

<p><a href="http://ntakei.cocolog-nifty.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2015/11/30/20151130pgn.png" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=1415,height=242,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img width="250" border="0" height="42" alt="20151130pgn" title="20151130pgn" src="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/images/2015/11/30/20151130pgn.png" style="display: block; margin: auto;" /></a>
</p>

<p align="center"><span style="font-size: 0.8em;">△拒絶理由の翻訳文を表示させたところ（画面の一部）。左側がドキュメントの一覧</span></p>

<p><strong>■ 一部では</strong>この機械翻訳が IDS にそのまま使えないかと検討しているところもあるようだ。IDS では翻訳料が莫迦にならないので、この種の検討は（相当昔から）行われていたが、今回のシステム導入で、やや現実味を帯びてきたというところか。もっともいくつかを拾い読みした限りでは、「機械翻訳らしさ」が、まだあって、そのまま使えるかというと厳しい気もしなくはない。ただし、IDSについては、出願人の意図的操作が含まれないことを重視する観点もあり得るわけで、いっそ「全件このシステムのものを出します」という方針を採用するというなら、それはそれで検討できる話なのかもしれない。いまのところ、個人的にお勧めするつもりはないけど。</p>

<p><strong>■ また、引用データ</strong>が含まれているのもグローバルドシエのいいところだ。日本のデータでは拒絶理由通知を見るか、商用データベース経由で取得するかしか引用情報を取り出せないが、グローバルドシエ経由でようやく、引用情報（文献リストが決められたフォーマットで記載されたもの）が手に入ることになった（これまた日本の特許庁はなにやってんだか、という感じではあるが）。</p>
<p><a href="http://ntakei.cocolog-nifty.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2015/11/30/20151130cc.png" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=1446,height=496,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img width="250" border="0" height="85" alt="20151130cc" title="20151130cc" src="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/images/2015/11/30/20151130cc.png" style="display: block; margin: auto;" /></a>
</p>
<p align="center"><span style="font-size: 0.8em;">△引用情報の表示例（画面の一部）</span></p>

<p><strong>■ さらに</strong>固定リンクの観点からは…　あ。いや。これは想定された使い方でない可能性もあるので省略するけれども、いちおうリンクを張ろうと思えば張れそうですよ？とだけ書き加えておこう。<br />　そんなわけで、情報取得元としては期待のもてそうな（そして日本の特許庁に対しては、一体何をやってるんだと言いたくなるような）グローバルドシエである。</p>]]></content:encoded>


<dc:subject>ライトな話題</dc:subject>

<dc:creator>ntakei</dc:creator>
<dc:date>2015-11-30T08:46:47+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2015/07/post-1e64.html">
<title>疑問二点</title>
<link>http://ntakei.cocolog-nifty.com/pam/2015/07/post-1e64.html</link>
<description>製造方法によって物を特定しようとする請求項、いわばプロダクト・バイ・プロセス（P...</description>
<content:encoded><![CDATA[<p>製造方法によって物を特定しようとする請求項、いわばプロダクト・バイ・プロセス（PBP）クレイムについては、最近の最高裁判決（平成２４年（受）１２０４号事件（H27.6.5第二小法廷），裁判所時報1629）により---過去から早大の高林教授らが述べているように---、今後は原則として不明確な記載として処理されることとなると考えられる。</p>

<p>▼ この最高裁判決を受けて、特許庁はこの６日に早速、暫定的ながらPBPクレイムの取り扱いについての見解を発表した（「プロダクト・バイ・プロセス・クレームに関する当面の審査・審判の取扱い等について」，https://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/pdf/product_process_C150706.pdf）。<br />　しかしながら、一実務家としては、この取り扱いについては疑問を感じるところがあるので、以下徒然に書いてみたい。</p>]]><![CDATA[<p><strong>■ 最高裁判決</strong>が「判例」として扱われるのは、後続の同種事件での判断を拘束することによるのであるが、判決文のすべてが「判例」となるものではなくて、上告事件において争点となったところをどういう理由をつけて解決したか（判決理由---ratio decidendi）は何か、という観点から議論するのが一般的であろうと思われる。</p>

<p><strong>■ そこでまず</strong>、上記最高裁判決をみると、</p><blockquote><p>「物の発明についての特許に係る特許請求の範囲にその物の製造方法の記載がある場合における特許要件の審理の前提となる発明の要旨の認定の在り方」</p></blockquote><p>が争点である　とされている。</p>

<p>　つぎにその判断の内容を見ていくと、判決では最初に、</p><blockquote><p>「物の発明についての特許に係る特許請求の範囲にその物の製造方法が記載されている場合であっても、その発明の要旨は、当該製造方法により製造された物と構造、特性等が同一である物として認定されるものと解するのが相当」</p></blockquote><p>として、方法便法説、あるいは<span style="color: #ff3300;">同一性説を採用</span>すると言明する。<br />　そして次に、法３６条の趣旨から、権利範囲の予測可能性を失わしめるような記載は一般的に認めるべきでない、と原則を述べたうえで、ただし、</p><blockquote><p>「その（クレイムされた物の）具体的内容、性質等によっては、出願時において当該物の構造又は特性を解析することが技術的に不可能であったり、特許出願の性質上、迅速性等を必要とすることに鑑みて、特定する作業を行うことに著しく過大な経済的支出や時間を要するなど、出願人にこのような特定を要求することがおよそ実際的でない場合」</p></blockquote><p>に限り、記載は認めるべき余地があるとする（特定不可能・非実際的要件とでもいうべきか）。</p>

<p>　つまり、本件判決における「判例」部分は、この同一性説の採用言明部分と、特定不可能・非実際的要件を満足する場合を例外として、PBPクレイムは原則として不明確な記載と判断すべきだとした部分とであると考えられる。</p>

<p><strong>■ 個人的には</strong>この例外的な場合に限って第三者の利益を不当に害することがないという最高裁の見解は一見、よくわからないものだと思うけれども、今回はそこは省く。<br />　基本的に上記判例は、化学発明等を念頭において、例えばある組成物について組成が簡単に調べられるのに、その組成を明確にすることなく製造方法でクレイムして特許されたとき、一般にその組成を有する物にまで権利範囲を及ぼしたのでは第三者の利益を害することとならないかを問題にしているのではないかと思う。つまり、<span style="color: #ff3300;">完成物がそもそも明確でないときに、製造方法という記載を以て明確ということができる判断基準を与えているのではなかろうか</span>（個別の裁判官による補足意見を参照してもそのように思われる）。</p>

<p><strong>■ さて特許庁は</strong>、この判例を受けて、製造方法により特定される物の記載とは、</p>

<ol><li>「製造に関して経時的要素の記載がある」</li>

<li>「製造に関して技術的特徴や条件が付されている」</li>

<li>「製造方法の発明を引用している」</li></ol>

<p>ものをいうとして（上記「取り扱い」の別紙１）、これらの場合に明確性要件が満足されないとした拒絶理由を通知するという。<br />　ここで、「経時的要素の記載」というのはつまり、「ＡしてＢしたＸと、…Ｙとを有する物」というクレイムにおける、この「ＡしてＢした」の部分をいうと見られる（偏光子とボルト・ナットの例が示されている）。そこで私の疑問の一つは、</p><blockquote><p>これは判例の意図したところか。</p></blockquote><p>ということである。<span style="color: #ff3300;">判例はあくまで最終物が特定不能であることを前提としている</span>のではないか。それなのに、「指示体に塗布されていて、（光照射によって）液晶相に配向する」ように構成された偏光子じたいが<span style="color: #ff3300;">不明確かどうかを放置して、</span>そのような記載があるからと<span style="color: #ff3300;">形式的に拒絶する運用は正しいのか</span>。問題とすべきは、</p>

<ul><li>（Ａ）得られる物が不明確であり、かつ、</li>

<li>（Ｂ）その物が、製造方法でのみ規定されている</li></ul>

<p>場合ではないのか。<br />　ボルトとナットの例はもはや意味不明であり、「凹凸を合わせて係合するように挿入してナットを嵌める固定部」が不明確で、「凹凸を合わせて係合した状態で挿入されていて、ナットが嵌められた固定部」が明確であるというのはその例示自体が不明確である。</p>

<p><strong>■ そしてもう一つ</strong>の疑問がある。それは本件取り扱いの適用範囲である。<br />　本件については、「既に成立している特許に対する審判事件も対象」だという。しかるに、上記のような「偏光子」については、それを「製造方法」のクレイムに補正すればよいというのだが、既に成立している特許については補正はできないから、訂正審判の可否が問題になる。<br />　ところが、非常にふるい判決ではあるが、昭和41年（行ツ）46（最判昭和47.12.14）によると、訂正は、明細書を基準とするのではなく、クレイムの記載を基準とすべきとある。このことから考えると、物のクレイムを製造方法のクレイムへ<span style="color: #ff3300;">カテゴリ変更することは</span>、その製造方法の「使用」まで新たに権利範囲を及ぼすことになるのだから、<span style="color: #ff3300;">訂正が認められるべきでない</span>ことになる（審判便覧もこの趣旨は同じ）。<br />　とすると、既にPBPにて権利化されている発明は、万一それが特定不可能・非実際的要件を満足しないと判断されたときには（そしてその要件の判断時は出願時だから、立証はかなり困難であると思われるのであるが）、無効にならざるを得ないこととなる。そこまで権利を不安定にさせることが判決の趣旨であったろうか。<br />　例えば、すくなくとも権利化されているもの（既に補正機会が失われたもの）については、特定不可能・非実際的要件を満足しているものと一応推定しておくべきではないのか（さもないと言っ放しの無効審判が発生したり、取りあえず主張可能な無効理由になってしまう）。</p>

<p><strong>■ どの程度</strong>の割合で、特許庁の上記基準に照してPBPと判断されるクレイムがあるかはわからないが、仮に上記の例示のように、「経時的要素の記載」を広く捉えすぎるなどといったことがあると、その件数はかなり多くなるのではないかと思われる。<br />　また、ここまで劇的に取り扱いを変更するというわりには、意見聴取の機会もなく、審査を促進する必要があったとはいえ、これはどうだったかと疑問をぶつけたくなった次第である。<br />　しばらくは状況を注視するしかないが、出願人・代理人はもうすこし、本件について声をあげてもよいのではないか、とは思う（説明会は荒れるのだろうか）。</p>]]></content:encoded>


<dc:subject>実務</dc:subject>

<dc:creator>ntakei</dc:creator>
<dc:date>2015-07-08T05:32:50+09:00</dc:date>
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