あい のはなし
そろそろ「酷暑」の上をいく単語を考えたほうがいいと思えてくる今年の夏ですが、
カレンダーが一枚めくられて、既に8月。今年も残り5ヶ月となってしまいました。
▽ しかし、それにしても暑い。
■ 弁理士の日(7月1日)に何か書く、というお題を毎年なんとなく拝見しつつ、
いつもいつも多忙だなどと言い訳をして逃げてしまっていたのですが、これには
事情もあったのであります。
…言いませんが。
■ 今年は初っぱなから、弁理士の仕事は、やがてAIによって9割以上は奪われる
などというニュース(?)が飛び交い、日本弁理士会は、どういうわけだか
そういう技術の発展を喜ぶどころか、「いや不可能だ!」などと反論していたわけ
です。
その反論論旨はともかくとして、AIが大半の仕事をしてくれるなら、それを
ありがたく使わせて頂いて、残り数パーセントの業務を研ぎ澄ます、ということを
すればいいのではないかと私なんかは思うのですが。
■ 現在AIと言ってマスコミを賑わせているものは、たいがいは、いわゆる
ディープラーニングというやつで、ある入力データXに対して「正解」の
出力データYが出るように、極端に言えば関数Y=f[X]のfの形を学習
させるようなものだと私は認識しています。
関数の「モト」に非線形ネットワークを使い、この非線形ネットワークに対し、
大量のデータを使って、入力と出力との関係の調整を繰り返していく。そうすると、
よさそうな関数fが得られる…という話です。
■ そうとすると、例えば「特許の出願明細書を書かせる」という業務を、現在の
AIにさせるためには、入力をどのように定義し、正解をどういうものとするかと
決めなければいけません。こういうのが結構タフな作業なのです。
また、そもそも入力に対する正解とは何か、が難しいところです。
■ そういう意味では、現在のAI向きのところとしては、まずは先行技術との
関係評価くらいのところから研究をするのがよさそうですが、それは弁理士の
業務というより、特許庁の審査業務になってしまいます(調査鑑定の一助に使う
というのはありかもですけど)。
■ などということを考えつつ、私も数年前からいろいろ独自に研究をして
きましたが、実際にはAIを業務の一助に使うことすら、比較的難しいもので、
ああこれ、使えるかなと思っても、使っているうちに学習が偏っている(学習中に入力
したものには正解を出すが、知らない入力に対する出力がよろしくない、
つまり過学習している)ことが判明することも多く、まだまだ研究が必要なのだと
思わされます。
■ ついては、業務の置き換えなんて無理だ などと反論してないで、業務の
一部でもAI化を進められるかを皆で積極的に研究して知見を蓄えたらどうなんだろう、
と、この灼熱の夜間に自分のプログラムの改良をしつつ、思うのでありました。
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