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2011年3月24日 (木)

片面的ではいけないとおもう はなし

まぁ毎日毎日、いろいろなことが発生する原発事故でありますが、今日は東京都内の浄水場の一つで、かなり高めの放射性ヨウ素が検出されたとかで、問題になっていました。

おかげでまた、ミネラルウォーターの買い出しに走る人たちが列をなしたという報道がありましたが、いったいぜんたいいつになったら、沈静化してくるんでしょうか。毎日これだとちょっと疲れます。

■ 昨日は大阪へ出張で、ほぼ一日、大阪市内にいたわけですが、大阪の方でもあの大地震のときはかなり揺れたそうです。

震源地かと思った

という人がちらほら。

■ また、私のところへメールを寄越して、WHOの基準からすると、我が国の基準は甘いそうだぞ、とわざわざご忠告下さった方もいらっしゃいました。おそらく、http://www.who.int/water_sanitation_health/dwq/GDW9rev1and2.pdf こちらの資料のTable 9.3をごらんになったものと考えますが、この値については、p.202 に、

These levels also apply to radionuclides released due to nuclear accidents that occurred more than 1 year previously.

(私訳:これらのレベルは、(平常時のほか)過去1年以上前に生じた核事故により放出された放射性核子についても適用される)

とある通り、現状の日本のように事故直後には適用されないもののようです。事故直後のデータはIAEAの基準に従う---というわけで、別段日本の基準が甘いとかいう話ではないかと思われます。
 なににせよ、イタズラに怖がってパニックになるのもまた危険ですから、なるべく正しい情報に基づくべし、というしかありません(一次資料は英語なんだからちゃんと読もうよという話です)。

■ おっとっと。それで大阪行きの理由ですが、これは私の属している中央知的財産研究所による会員向け研究発表会のためでした。研究発表の内容は審判に関する問題、というわけで、学術的な観点で興味深いといえば、例えば神戸大学の興津先生による、無効審判を行政法の観点から分析したものなどでした。
 この分析は、侵害訴訟において無効主張を認めるべきでないという考え方の根拠としてよくある「特許処分の公定力による」という説が、十分でないことを示す、というものでした。
 細かいことはそのうち発行される研究報告書をご覧頂きたいと思うのですが、この論のうちわけで、

特許査定の要件は、審査官が拒絶の理湯を発見しないということで、これは審査官の主観的判断を基準としているのだ

という部分があります。これは現実的には首肯できる話です。しかしそれゆえに、無効理由が特許査定の要件欠如という意味での違法事由を定めたものでない、というのであれば、拒絶査定に対する審判についても請求可能時期を限らない手続であって然るべきではないかと思いました。
 えーと。まぁ、ここでは論を省いておりますので、やや唐突に感じられるかも知れないのですが、詳しくはどこか酒の席ででも聞いて頂ければ釈明いたします。

■ いや、結局、特許を取り消すことについては、

瑕疵ある特許の取消は、公益的見地から認められるべき

ということで納得されていると思うのですが、実は保護されるべき発明について特許権が与えられていないことにより公益が損なわれる可能性、というものについて、誰も議論していないような気がしてまして…ね。ちょっと片面的なんじゃないか、などと思った次第です。

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