« [弁理士試験]用語使い(8) | トップページ | 乱読日記[119] »

2009年3月 2日 (月)

フォーラムばなし

日本消防会館は、虎ノ門駅2番出口から徒歩5、6分というところにある。入り口には古い「消防車(自動車ではないのです。これが)」が置いてある面白いところだ。その消防会館内のホール、「ニッショーホール」で今日の特許委員会のフォーラムは、そこで開催された。

▽ 今年は目玉というほどの改正はなかったので、何をするのかなー、と思っていたが、結果から言ってなかなか面白かった。

※タイトルに不具合がありました。お詫び致します。

■ 特許委員会は毎年だいたい4つの部会構成になっている。弁理士会の委員会としては、弁理士会の上層部(正副会長とか執行役員とか)から落ちてくる諮問事項に応答することになるわけだが、特許委員会も例外ではなく、各部会で諮問事項を分担することになる。
 去年までくらいの例で言えば、第一部会は改正法関係の諮問事項に答える部会、第二部会は制度的な諮問事項に答える部会、第三部会は国際関係…というようになっていた。

■ 今年の第一部会は「良い明細書の書き方の提言」ということらしい。
 こういう方面の研究では結構、つまらないありきたりの話になりがちなのであるが、今年の第一部会のまとめはひと味違っていた。
 大阪、名古屋は後だろうからあまりネタバレ(?)なことは書きたくないが、明細書の記載が悪かったために裁判で負けちゃった事件について、あとからこうしておけば、ああしておけば、という研究である。弁理士は昔からムラ意識が強いところがあるので、ふつー、こういう研究はあまり好まれない。だが事例研究としては意義があることで、敢えて踏み込んだことは評価していいと思う。
 そもそもプロ意識などと言いつつ、明細書作成の研究用としても自分の失敗を認められないというのではいかんのではないかと…思うわけだが…、当事者としてはやっぱり…なんだろうなぁ。

■ 個人的に面白そうかな、と興味を惹かれたのは事例P「組ブロック具」という事件(平成20年(行ケ)10199号)。クレイムの技術として面白そうな気がする。まだちゃんと見てないんだけどね。

■ ある冗談辞典によると、玄人というのは、自分の限界を知っている人をいうらしい。その定義はどうかと思うけれども、プロである限りは出願当初明細書というものがどういう性質のものかはよく分かっているはずで、今年の特許委員会の第一部会は、別に事例の担当者を責めるつもりでこの資料を作成したのではなく、自分のところにも降りかかる可能性のある「不運」例を挙げることで、可能であれば事前対策がないかと探ったものであろう。
 とにかく、いい研究だと思うし、できあがった資料はとても良くできているとお見受けしたのだが、欲を言えば、事例に図面が欲しかった、かなぁ。

■ 第四部会は権利行使の際の特許権の安定性に関する提言をする、という話で、かなり積極的な提言を行っている。
 後になって、この提言をどこへ出すんですか、と委員の方(第四部会の方ではなかったが)に伺ってみたら、

「いやぁ、ここ(フォーラム)での『提言』ってことなんじゃない」

という話だった。
 もう少しまとめた形ででも、外部へ出せばいいのに。「提言3」なんて面白いとおもうのだが。

■ そのほか、第二部会は36条の問題。第三部会はPCTリフォームとPLTの問題と、盛りだくさんの内容であった。
 時間があれば、こういうところに聞きに行くのはとても刺激になって良いことである。

|

« [弁理士試験]用語使い(8) | トップページ | 乱読日記[119] »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: フォーラムばなし:

« [弁理士試験]用語使い(8) | トップページ | 乱読日記[119] »