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2008年10月 7日 (火)

苦言

東京の近郊には、二つの著名ブランドのテーマパークというか、遊戯施設があって、その一つは言わずと知れた TDR(東京ディズニーリゾート)であり、もう一方は町田市の近くにあるサンリオの「ピューロランド」である。聞いた話なので定かでないが、ある弁理士がどっちも好きで通い詰めたが、サンリオ側がどうも「負けて」いるようなので、「ピューロランドのどこがダメか」レポートを書いて提出したのだそうである。その結果、サンリオからタダ券を貰ったという。レポート通りの変化があったのかどうか知らないが。あ、いや、そもそも話自体本当かどうかわからないんだった。

▽ まぁ、苦言を呈するのもあるときには必要だよな、というわけで…

■ 私の個人的な苦言の先は、どこあらん、弁理士会の研修システムである。
 弁理士には、年あたり14単位の研修が課されているわけだが、弁理士は日本全国にいるわけで、集合研修をするとすれば、受講する方も開催する方も多大なコストがかかってしまう。
 そこで弁理士会は e-learning といって、ネットワークを通じてストリーミングビデオを流す方式の研修を催行しているのである。
 この e-learning、性悪説というかX理論というか、要するに受講者が怠けるのを前提で(?)、怠けた場合に単位取得ができないようになっている。簡単にいうと、研修は大概複数のチャプターに分かれていて、チャプターの終わりごとに簡単なクイズが出題される。そのクイズにある程度得点しないと、次のチャプターへ進行しないようにできているというわけだ。

■ さて、苦言というのは
、まずはその対応システムの狭さである。
 e-learning システムへは、何のことはない、Web ブラウザを使ってアクセスする。しかしながら Web コンテントであっても、OSに依存する(というよりブラウザに依存する)ケースがあるのは周知の通り。この e-learning システムもまた然り。
 まぁ、百歩譲って Windows でしか動作しない、というのは仕方がないとして(ムービーのストリーミングに、Windows Media Player を利用しているという話であるなど)、さらに弁理士会のシステムは、IE を要求するのである。仮に Windows の Firefox を使ってアクセスするとどうなるかというと、ストリーミングの画面も、資料の画面も表示されず、真っ白なウインドウが開くだけなのである。
 一体全体、IE のどの機能が要求されているというのであろう。いや、雰囲気的にはエージェント名を確認して IE でなければ蹴っているようにも思われる。さぁ、これがどういうワケなのか、まずそれが分からない。

■ また、検索画面も謎が多い。
 弁理士会からくる研修ニュースの黄色い紙には、受講可能な e-learning の一覧があって、

これくらいなら受けても良さそうだな

と思うものもあるのに、e-learning システムのトップ画面に出てくるのは、必須の研修タイトルばかりで、どこを探しても通常の研修のリストがない。
 実は、研修リストは「検索」を行わないと表示されないようなのである。検索も例えば法域ごとに選択はできるのだが、例えば商標を選択したとしてリストに表示される研修の件数は大したことがない。それなら最初から全体の一覧を出しても良さそうなものだが、そうもなっていない。
 いっそ、あの黄色い紙の一覧に、「呼び出し番号」でも振ってくれて、「呼び出し番号」を入れたら当該研修の詳細が表示されて、あとはワンクリックで受講開始、というようにでもなっていてくれればいいのに(あるいは「なっているぞ」というのでしたら、やり方を教えてください…)。

■ 広く e-learning 受講を推奨したいならば、まずは視聴可能な環境を拡大する努力くらいはあってもよいように思うわけである。可能なら Mac で見られるようにしてくれたら、うれしい(結局はそこなんだけどね)。そして、次に受講可能な講義の一覧をもっと見やすく、探しやすくしてほしい。

 ちなみに、同じ士業でも、公認会計士や、弁護士などは、どうやら共通して「国際会計教育協会」というところのシステム(http://www.jiiae.org/)を使っているらしい。
 この国際会計教育協会のシステムでも、面白いことにX理論っぽく、視聴者はさぼることが前提になっているらしい。ただ、仕組みは少々違っていて、講義のムービー見ていると、ランダムなキーワードが表示されることになっているという。
 似たようで、ちょっと違うシステムであるが、こちらは「推奨環境」という形で、Windows/IE という組み合わせを勧めている。推奨環境とは曲者な言葉だが、Mac のサファリでアクセスしたり、Windows でも Firefox でアクセスしたらどうなるのか。表示くらいはされるのだろうか。

■ もしかすると、e-learning システムを開発している会社が基本的に、Windows の IE を使うことしか考えていないのだろうか。
 あぁ、ちなみに、「国際会計教育協会」のシステムでは、研修終了後に、ムービーで現れたキーワードを提出するかなにかすると、受講終了が認定されるということらしい。受講認定が受講終了時点よりすこし遅れることや、おそらくは事務側の負担があることを考えると、弁理士会のシステムはその点に関してよくできている気もする(あと、この協会のシステムでは、ムービー中に現れるキーワードは再生の時点ごとに違うんだろうか。そうでないと、X理論からするとまずいよねぇ?)。

■ で、私は、というと、座学研修がいまのところ数単位。e-learning は、先日ちょっと試しに受講してみて3単位。そういえば、6月に行った知財学会の講演は、登壇者の方も単位があると言われながら、まだ単位リストには出ていないな(e-learning のシステムにログインすれば研修単位を調べることができる)。何かこちらから手続が必要なんだろうか
 いずれにしても、年間の必要受講数からすると少し遅れている感じが否めない。さっさと受講した方が身のためなんだろうが、視聴環境が限られている現状では、モバイル機の狭い画面で e-learning を受けることくらいしかできず、そうなると資料が見づらいのである。そうなのだ、個人的な Windows 機は、kojinsha の小さいモバイル機しか持っていないのだ(むろん、事務所にはあるんだけど…)。
 試みに、このモバイル機に Real VNC を放り込み、Mac 側に Chicken of the VNC(VNC クライアント)を放り込んで、モバイル Windows 機の画面を Mac へ飛ばしてみたが、さすがに VNC といえどもストリーミングビデオまでは表示しきれなかった(あるいはアニメーションなどは飛ばさないことにしているのかも知れないが)。
 まったく。モバイル機用に専用のディスプレイをどっかから調達するかどうかしないと、本当に研修に出遅れてしまう。ちえっ、せっかく自宅で研修できると思っていたのにぃ(…結局は愚痴なのかというと、その通りなのである)。

■ なお、この苦言を弁理士会の方々が眼にすることがおありだったとして、研修ン単位分の追加チケット進呈とか、そんなものは不要です。

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コメント

想像するに、
ブラウザの仕様が微妙に異なる。
→複数のブラウザに対応すると、開発の対価が上昇する。
→お金を出す側も、それなら1つのブラウザのみで、と発注する
→ユーザの多さでIEのみ対応となる
→IEに関するノウハウが開発ベンダに蓄積される
→開発ベンダもIEの開発しかできなくなる
という流れのような気がします。

投稿: | 2008年10月 7日 (火) 09時46分

コメントありがとうございます。

ご指摘の通りかも知れません。
困ったものです。

それはそうと、もう一つ苦言があったのを書き忘れていました。ビデオの音量を調整できるわけですが、チャプターが変わると、音量が調整前の状態に戻ってしまうんです。どうにかならなかったんでしょうか。

投稿: ntakei | 2008年10月 8日 (水) 02時12分

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