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2008年5月 2日 (金)

[弁理士試験]苦手の類型

今年の大型連休は、中間に「大型非連休部分」があって、休みが分断された方が多かったのではないでしょうか。そのうえガソリンに対する暫定税法の再可決があったので、まぁ、お出かけは控える、という方も増えたのではないでしょうか。そんなわけで、外出の狙い目は後半部分なのだそうです。もっとも連休後半の始まりは天気があまりよろしくない模様ですが。

▽ という連休とは一切関わりのない生活をされていそうなのは、弁理士試験の受験生の方々です。この時期は、もう追い込みに入り、まぁ一般的には多肢…おっと…短答式の勉強に集中されている方が多いと思います。そんな時期に、「吉藤を読む」でもないと思いますので、今回は一回「吉藤を読む」をお休みして、軽めの話題に致しましょう。

■ 短答式だめな人、論文だめな人
 おおよそ、この試験を経て弁理士になった方々においては、短答式がニガテというタイプと、論文がニガテというタイプとに分かれるように思います。両方ダメ(かなり苦労してる)という人と、両方とも全然オッケーというわけの分からないタイプの人もいるのですが、かなり稀なように思います。
 私は、どちらかというと短答式(当時は多肢と呼んでいましたが)がダメな典型で、短答式に通るまでにン年かかりました。論文は2回です。基本的に根が素直なので(ということにしておく)、いわゆるゼロ解(答えが選択肢にない場合---そんな解答があったのです)が苦手なのでした。ゼロ解がなくなった時点で、相当ラクになった記憶があります。

■ 短答式がダメ
、という人は、たぶん私と似たところがどこかあるんだと思います。基本的に勉強が嫌いで、ちゃんと気を引き締めていないと、本の細かいところまでまじめに読まないのが原因の一つです。だいたい多肢---じゃない、短答式の問題は、条文の理解がある程度固まっていればできるものなので、これで正答ができないというのは、条文を自分流に理解して納得しているところがどこかにあるのです。あるいは問題文を自分流に理解して分かった気になっているわけです。
 短答式の試験は、問題にある各選択肢が条文のどこを問うているかが分かればカンタンなのです。
 こういう人のための勉強法は---かくいう私もそうでしたが---本当に過去問に現れた選択肢を一つ一つ検討し、どの条文のどの部分を聞いているかを(解答も併せて参照して)考え、その考えの結果、「ここだ」という部分(法令集掲載の条文の一部ないし全部)にマークしていくことなのです。これを行っていくと、出題される部分(そんなに多くありません、実は)についての条文理解ができていき、問題文がどこの部分を聞いている問題かが分かるようになります。そして、条文に基づく正確な解答ができるようになるはずです。

■ 一方、苦労する人が多いのが、論文式がダメ、というケースです。
 こちらは、私自身がそのタイプでなかったので、自身で克服した経験がありません。個人的に受験指導らしきことをしたことがあって、その時の感想からいえば、論文式がダメ、というケースにはさらに細かくいくつかのタイプがあります。
 その第一は、問題のすり替えをしてしまうタイプの人です。
 レジュメか、模範答案か知りませんが、そういうのをよく知っているのでしょうね。与えられた問題を、レジュメのどれかに当て嵌めて書いてしまうのです。または、いくつかのレジュメから記述部分をピックアップして繋ぎあわせているのです。このタイプの方は、まず、レジュメ一本の勉強法から脱却した方がよいと思います。レジュメそのものを暗記するよりも、レジュメの構成を観察して、論文の構成法を会得するほうがよいように思います。むろん、書く内容も大事なのですが、知っている内容に焼き直すために、題意をすり替えて自分用の問題にしてしまってはいけないのです。

 また論文苦手の第二のタイプは、自信のないところがハッキリ分かってしまうタイプです。こういう方は、知っている問題に対しては大変すばらしい答案ができあがるのですが、見たことのない問題については、第1のタイプと同様に、強引に自分の知っていることに問題を焼き直して解釈するか、または全く書かなくなってしまいます。いずれの場合も、題意として与えられている問いにまったく答えない結果となりますので、得点につながっていないと思われます。

 第三のタイプ。これはベテラン受験生に多いタイプで、博覧強記で、知らない論点や問題がないような人なのに「どうして受からないんだろう」ということになるタイプです。
 ことはカンタンで、このタイプの人は余計なことを書きすぎているはずです。論点でもないところに論点を見出して勝手に問題を設定したりします。要するに問題文で問われている事項に素直に答えるだけでは飽き足らず、自分の研究論文を記載してしまっているわけです。論文試験は論文を作成する試験ではありません論文を書くように、答案を書く試験です。飽くまでも問題に与えられた題意を踏み外して遠くへ行ってはいけません。

 まぁ、まとめれば、要するに問題についてちゃんと問いを返していない人が、この論文苦手タイプに共通しているといえましょう。問い以外のところへ行ってしまうタイプが異なるだけです。
 こういう方々はとにかく未知の問題に対して、その問題の題意をちゃんと捉える練習。そして題意に素直に解答する練習が必要です。こういう練習は、おそらくは論文練習会のようなところでつけていくしかないのだと思います。ベテランの方の中には、論文練習会で出題され得る問題については既に熟知してしまっている人も多く、練習になっていない場合もあるでしょう。そういう場合は、予備校やゼミを思い切って変えてみるのも一つの手かも知れません。

■ 受験時代には、「連休中は、全部でX時間勉強する」だとか無理な計画を立てやすいものです。その点、私などは勉強が好きでないので、そんなにやりたくないのだから、せめて毎日1時間ずつ、寝る前に過去問をやろうと決めていました。それこそ酒飲んで深夜2時3時に帰宅しても、寝込んでしまうまで1問でも解析をするわけです。
 合格当時、勤務していた事務所のJ副所長は、よく「規則正しく」と言っていたものです。その趣旨は…

受験期間だって、ちゃんと毎日飲酒を欠かしてはイケナイ。規則正しく飲みましょう。

というわけで、J副所長は実際、ご自身の受験期間中は、論文試験の一週間を含めて毎日飲酒を欠かさなかったそうな…。
 そういうのは特殊事例としても、自分に合った、持続可能な勉強方法を見つけることができると、ラクになるものです。では、短答式の勉強、頑張って下さい。

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