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2006年12月26日 (火)

乱読日記[37]

佐藤和歌子,「間取りの手帖」

▽ まんがや絵本のような本については、「読む」というより「観る」というほうが正しいような気がする。文字部分は「読む」わけだけれども、絵を観て楽しむ要素が主のように思うからである。そういう意味では、この本を、乱「読」したとは言い難いが…

□ 大掃除、ということでもないのだが、書棚から溢れ、書棚の前に「平積み」していた本の整理をした。そろそろ書棚を追加購入しないと、こいつらが片づかないのだが、追加購入する書棚のサイズが問題なのだ。溢れていた書籍は、約30から40冊。文庫より大きいサイズの本が多いから、カラーボックス1個程度の量である。増分を見込んでも、カラーボックス2個もあれば(天板の上にも並べることにして)十分と考えられる。

□ その「平積み」になっていた書籍は、ほとんど石垣のように大小さまざまの本がランダムに組み合わせられて、崩れにくいように均衡を保っていた。我ながらどのようにしてこの石垣ならぬ「本垣」ができたものか不思議でならない。この「本垣」の中で、キーストーンのような形で大型の書籍に挟まれていたのが、この「間取りの手帖」である。。
 かなり以前に読んだ本なのだ。書棚の奥にあってもおかしくないのに、ここにあるのはどういうわけだろうか。

□ ようやく本題。
 この本は住宅情報誌ではないが、住宅情報誌ばりに多種多様な間取りの物件が紹介されている。ただし紹介されている物件は、どこかがおかしいものばかりだ。
 そういう、どこかがおかしい物件の間取りを紹介するのが、この本の趣旨である。決して賃貸物件紹介ではないし、住宅選択の参考になるものでもない
 例えば006番の物件は、ルーフバルコニーが、部屋全体を囲んでいる。どうもこれは、屋上に立てた小屋のような物件だと思われるのだ。コメントがふるっている。いわく、「鬼ごっこ向き。」
 バルコニーを走り回ることを想定しているのだろうが、鬼ごっこをするには、ちょっと高価な物件だ。なんといっても、洋室14帖、9.5帖にキッチンがついただけの間取りで15万円の賃料なのだ。

 また010番の間取り。ルーフバルコニーが壁で囲まれ、その外側にバルコニーがあるという意味不明な状況は措くとして(あんまり措けないけど)、ルーフバルコニーに続く「物置」がよくわからない。中に6帖ずつの仕切りがあり、窓まで設けられている。コメントは「堅気には使いこなせない。」
 物置の6帖の使途が問題なのだろうが、牢として使うには窓の存在が気になる。

 「面積を求めなさい」とでも書いてありそうな図形(略台形の底辺一部を欠いたような形状)の部屋中央に、円形のキッチンが設けられているもの(056番)、トイレを抜けないとベランダへ出られないもの(037番)…設計した人間の個性が疑われる物件が山盛りである。
 また、コの字状の壁があるが、玄関に対する側の壁がないもの(095番)など、「そこから先はどうなっているんだ」というもの。この種のものは意外に多くあって驚く。誰が借りにくるんだろう。

 各物件に付された一言コメントもなかなか粋であるが、作者を含む数人でいくつかの物件を品評する「談話室」や、物件を一つ採り上げて勝手な物語を作り上げた「コラム」など、各物件を楽しませる追加的な要素もあって、単純におもしろい本である。しおりに使える紐も色違いで2本ついており、好きな間取りに挟んでおける。このあたりの装丁にも遊び心が感じられる。

□ ちなみに、私が気になる物件としては、032番など円形の部屋の壁に大量の窓を設けたもの、玄関の外に浴室が設けられたもの(075番、共同浴室か?)、収納スペースが破断線で切られ、その先がどのようになっているか不明なもの(016番)などだ。「気になる」といっても「住んでみたい」わけではないので、念のため。

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