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2006年11月29日 (水)

弁理士・仕事の流れ

司法試験の場合、合格後には研修制度があって、この制度研修を終わらないと弁護士にも、裁判官にも、検事にもなれない。一方、弁理士試験の場合、現在のところ登録前研修については審議中で、導入に慎重な意見が多いようだ。登録してからの研修についても自主性に任せられる部分が多く、研修だけで実務ができるようになるというものでもない。

▽ 「どうも、我々の業界とは慣習が違いましてな」と仰るのは、先日仕事上のことでお会いした弁護士の言。弁護士の場合、ドラマやら小説やらでどういう生活ぶりなのかが大体紹介されている気がする(ウソ八百なドラマも多いが)。裁判官はそうでもない。弁理士は、それこそ謎の職業の一つになっているのではないか。

※いろいろ当たり障りの少ないように書き直しておりましたら、公開が大分おそくなってしまいました…。

■ 弁理士の仕事
 多くの弁理士は、「特許」で食っている。時折「商標」で食っているという人がいる。「意匠」で食ってます、という人はあまり多くない。
 特許で食っている弁理士の仕事の流れは、代表的にいえば、

 仕事の受任 → 発明内容の聴取 → 書面作成 → クライアントとの検討 → 出願

ということになる。この仕事の流れは、「新件処理」ということになる。出願の後、出願完了報告とともに、費用や料金の請求ということになるのが一般的だ。もっとも新規のクライアントの場合など、相互の信頼関係が不十分な状況では、書面作成前あたりで事前に前金を頂戴する場合もある。
 これに対して、特許庁からの拒絶理由や補正指令に応答する作業は「中間処理」と呼ばれる。中間処理では、特許庁からの通知を受けた後、

 連絡 → 詳細報告 → 対応検討 → 書面作成 → 書面提出

という流れになる。もちろん、対応を検討した結果、「出願がもう不要になった」という事情があれば、書面作成以下の作業をしないこともある。また、特許査定の場合、詳細報告ではなく、登録料の支払について問い合わせし、登録する意思を確認できれば登録の手続を行うことになる。中間処理の手続はその種類によって区々なのである。

 ポイントは、クライアントとの間のコミュニケーションで、連絡・報告や相談を十分に行うことである。飽くまでも代理人なので、クライアントの意思確認は極めて重要なのである。

■ ワークスタイル
 仕事へのスタンスとしては、比較的まじめな人間が多い。中には法螺吹きもいるが、そういう法螺吹きな人たちはコツコツと明細書を書く仕事はせずに、経営弁理士として活動していることが多いように思う。
 勤務弁理士として明細書書きに熟達すると、次は後進を指導する立場になる。そのうち、部下を大量に抱えて、問題のある案件だけを確認したり処理したりするということになる。
 ただし、書けるようになると明細書の作成はある意味楽しい仕事なので、明細書書きを続けたいという人も多くいる。そういう人たちは、部下の仕事を確認しつつ、自分でも明細書を書き続ける。結局仕事量としては増大傾向になる。
 独立して経営弁理士となるためには、顧客との関係維持能力や、組織管理の能力などが求められるように思う。もっとも、私は、いまのところ勤務弁理士でしかないので、この点は、ハタから見てそう思うだけに過ぎない。自分ではじめたら、もっと大変かも知れない。

■ 賃金など
 経営弁理士の報酬は、クライアントからの支払で成り立つわけであるが、勤務弁理士の収入は、経営弁理士からの分配に基づくわけで、一般的にいってサラリーマンのそれと大差はない。従って企業に比べて賃金が異様に高いなどということはなく、サラリーマンレベルと考えておいて間違いはない。
 経営弁理士になって成功すれば(あくまで成功すれば)、知りあいの中には年間5千万超の収入を得ていると言われる人もいる。もっとも、かなり稀である。
 高収入を望むのであれば、それなりに組織作りもしないといけないということであろう。

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